並んでベッドに入りながら、ふと、以前オルロックが口にしてくれたことを思い出した。

「おれは、お母さんにはなれないけど、あなたと一緒には暮らせるから!
 って、前に言ってくれたことがあったでしょ?」

隣を向きながらそう告げると

「うん、あなたを慰めようとして、かなり変なことを言った」

オルロックも私へと視線を向けながら答えてくれた。

「ふふ、でもすごく真剣だったから嬉しかった」

今思い出してもおかしくて、くすくすと笑いながら胸が温かくなるのを感じた。 あの言葉にはオルロックの優しい気持ちがたくさんたくさん詰まっているのだ。

「オルロックはお母さんにはなれないけど、お父さんにはなれると思うの」

私の言葉にオルロックは暫く考えたようだけれど、頭を振って答えた。

「言っている意味が分からない。あなたのお父さんにもなれないとおもう」
「そうじゃなくて、ええと……」

口ではうまく言えそうになくて、オルロックの手を掴むとそのまま両手で包みこんだ。

「家族になりたいなって……、オルロックと」
「……………………!!」

ようやくオルロックも私の言わんとしていることを理解したようだ。

「こんなに大事なことをあなたに言わせてしまうなんて」
「ううん、私がオルロックに言いたかったの」

その言葉に今度は彼の方が私の手をぎゅっと積み込んだ。

「おれ、あなたのことは絶対に幸せにします」

そのまま自分の額に押し付けると

「あなたとの家族も幸せにします」

誓うようにそう告げた。
そんな幸せな未来は、そう遠くはなさそうだ。



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ピクシブにあげたのでこっちにも。甘党ダンテ可愛いです