「ウキョウは短冊に何て書いたの?」
駅前で短冊をもらったので、せっかくだからと二人で願いを書くことにしたのだけれど、
すぐに思いつかなかった私はサラサラと書いたウキョウの願いに興味を持ったのだ。
「じゃーん」
そう言って満面の笑顔で見せてくれたウキョウの短冊には、
『君の願いが叶いますように』
と書いてあった。
「……なんかそれ、ずるい」
ぽつりとそう告げると、
「ずるくないよ。俺の願いは、君が幸せであることだもん」
なんて返事が返ってきた。
「じゃあ、私は……」
ウキョウがそう書くのなら、私の書くことは一つだ。
『ウキョウが幸せでありますように』
サラサラと書いた短冊を見せると、
「それこそずるい!」
とウキョウが告げた。
「ずるくないよ。だって、ウキョウが幸せだと私も幸せだもの」
「そ、それじゃ、頑張って幸せにならなきゃ……」
意気込むウキョウに、
「頑張らなくても、私が幸せにしてあげるよ」
両手でこぶしを作って力強く告げた。
「それは嬉しいけど、そこはやっぱり俺が君を幸せにしたいな……」
私の言葉に、思わず苦笑しながら答えたウキョウに
「じゃ、私を幸せにして下さい」
そう告げと、
「まかせて」
と言ってウキョウはにっこりと笑った。
その笑顔は私を幸せな気持ちにするには十分で、
これからこんなふうに小さな幸せをいくつも重ねていくんだなと思ったら、なんだか嬉しくなった。
» end
しあわせでラブラブな二人が書きたかったんだけど、短すぎたなと;