「ねぇねぇ、この前ちょっと考えたの! 名づけて、エストのイメージアップ大作戦パート5!」
「……パート2以降何も知らされてしませんが。 今回は一体どんなくだらないことを考え付いたんですか?」
「うん、今回はエストの外見から、格好良さをアピールしようと思うの。 だってエストってば黙っていればモテそうだもの。今回は絶対大丈夫」
「……聞き捨てならない台詞が聞こえましたが……まぁいいとしましょう」
「うんうん」







Θ イメージアップ大作戦 Θ




「それで? 僕がその作戦を実行したとして、必然的に近づいてくるのは女性ばかりだと思うんですが」
「そうね。エストならきっとユリウスみたいに親衛隊が作れるわ」
「その女性たちと仲良くなったとして、ルル、あなたは良いんですか?」
「え?」
「僕が他の女性と仲良くなるということは、あなたとこうして話をする時間が減るということです」
「エ、エストのいいところをみんなが知ってくれるなら……」
「そうですか。では、週末に湖に一緒に行くこともなくなりますね。 カフェでお茶をすることも、放課後に一緒に帰ることもなくなりますが」
「……エストは意地悪だわ」
「今頃気付いたんですか?」

鼻で笑うと彼女は「うーーーっ」と唸った。

「まったく。僕はあなたの相手で手一杯ですから、余計な気は回さないで下さい」
「……それって」

パッと顔を輝かせ、期待の眼差しを向ける彼女は、僕の答えを聞く前から嬉しそうに笑った。




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拍手ログです。エストとルルの会話が可愛くて好きです。
イメージアップ大作戦2 は見たけど、 1は見た覚えがないです(苦笑)