je t'aime ★ je t'aime



「ヴィオレさんっ」

待ち人の姿を見つけ、思わず藍澄は抱きついた。 その声に驚いたものの、ヴィオレはすぐに両腕で彼女を抱きとめた。

「おわっ…と、熱烈な歓迎だな、藍澄ちゃん」
「だって、久し振りなんですよ?」
「そーだけど」
「メールにも書きましたけど、私はすっごく寂しかったんです」

首に腕を回したまま、藍澄は上目使いにヴィオレを見上げる。 そんな様子にヴィオレはクッと笑い口を開く。

「だからなんで藍澄ちゃんはオレも寂しいとか思ってないわけ?」
「……へ?」
「オレだって、藍澄ちゃんに会えなくてメール何度も何度も見てたんだぜ?」
「だ、だって……」

藍澄の目が驚きに変わる。 彼女の知るヴィオレという男は、暇さえあれば女の子に声をかけるタイプなのだ。



「女の子に声、かけなかったんですか?」
「藍澄ちゃんはかけてほしかったのか?」
「い、嫌ですよ。嫌ですけど……」
「あのな」

コツンとすぐ近くの藍澄の額に自分の額を合わせるとヴィオレは口を開く。

「オレだって藍澄ちゃんと離れてんのは寂しいっつーの」
「ほんと……ですか?」
「ホントホント。だからさ……」

抱きしめた腕を緩めると、ヴィオレは胸ポケットに手を突っ込んだ。 そこから出てきた小さな箱に、藍澄の目が再び大きく見開かれる。

「オレのもんになってくんない? 一生、オレだけのもんに」
「…………っ」

感激のあまり声を失った藍澄は、それでも返事の代わりにヴィオレに再び抱きついた。




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(ED2の続きはこんな感じを希望^^)